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F-16's Page
Part-22
1987年在欧米空軍において、西ドイツ国内でハーンの50th TFW、ラムシュタインの86th TFWに次いで3つ目のF-16戦闘機航空団が誕生した。第52戦術戦闘航空団(52nd TFW)は、F-4G戦闘機の更新としてスパンダーレム空軍基地に3個飛行隊が整備されたのである。東西ドイツに分割されていた時代、西ドイツは直接ワルシャワ条約機構と対峙する最前線であった為、F-15が1個航空団3個飛行隊、F-16が3個航空団8個飛行隊と言う強力な陣営を築いていた。スパング村とダーレム村の付近にある空軍基地という事でこの名前が付いてるが、西ドイツでもルクセンブルクに近い西の端に位置する空軍基地で、NATOが専用で使っていた。付近にはF-15A/B 3個飛行隊がいたビットブルグ空軍基地もあった。
 スパンダーレム空軍基地は、第二次大戦後にNATO主導で建設された飛行場で、それまで西ドイツの主たる空軍基地があまりにも東ドイツに近い為、ワルシャワ条約軍の攻撃に対し多少余裕の持てる防空体制が取れるようにと、フランスやルクセンブルクの国境付近に建設されたものである。最初は、偵察部隊が駐留していたが、1971年から第52戦術戦闘航空団おのF-4Dが配備され、ワイルドウィーズル飛行隊を含む3個のファントム飛行隊が活動していた。この後、F-4Gなどに機種更新して、1987年在西ドイツでF-16戦闘機の3番目、F-16C/D配備としては最初の航空団となっている。
当時 F-16C/Dの飛行隊は、以下の3個飛行隊であった。

第23戦術戦闘機中隊 23d TFS "fighting Hawks"ブルーのストライプ
第81戦術戦闘機中隊 81st TFS "Wild Weasels"イエローのストライプ
第480戦術戦闘機中隊 480th TFS "Warhawks" レッドのストライプ
↑ 上写真の2機のF-16Dは、91-0464/Block-50Cと90-0846/Block-50Bで、1994年から新たに加わった第22戦闘機中隊”Stingers"の所属。この部隊は2010年に第23戦闘機中隊と共に解散し 新生第480戦闘機中隊に任務を引きついている。つまり、冷戦の終了に伴って3個飛行隊の勢力を誇ったスパンダーレムのF-16C/D部隊は、1個飛行隊に減少したのである。
↑ 第52戦術戦闘航空団の司令官指定機で、機首にシャークマウスを入れた有名な機体、F-16C/87-0270 Block-30H。尾翼のチップラインは各飛行隊のユニットカラー3色で塗られていた。1987年にF-16C/Dが配備された時は、ブロック30/32があてがわれた。この機体は1994年1月に事故で失われている。
↑ 尾翼の青いチップラインから23nd TFSのF-16Cである。F-16C/91-0415は、ブロック50である。この機体も2002年に墜落で失われている。
↑ 同じく尾翼の青いチップラインから23nd TFSのF-16Cで、F-16C/91-0406/block-50である。この機体は後にミネソタ州空軍へ移管された。
↑ 尾翼の黄のチップラインから81st TFSのF-16Cである。F-16C/87-0233は、ブロック30Fである。第81戦闘機中隊は、2013年にスパンダーレムを離れ、アメリカ本国のムーディ空軍基地で練習機部隊に転換している。
Wings